女性活躍推進、起業家ブームの功罪
プレシャス・マミーメンターコーチの谷亜由未です。
最近改めて気づいたことがあります。私は「幸せなおかあさん」になりたかったんだな、ということ。若いころから一番なりたかったのは、「おかあさん」。23歳で結婚し、26歳で息子を出産し、その夢は形としては叶ったのです。
でも結婚から13年目、突然夫からの離婚宣言(注:ここでは食い止めました。)その出来事から私は、「女も経済的に自立していないと人生が選べない」と思い、おかあさんでいることより、仕事をして自立することを目標に変えてしまいました。
とにかくプレシャス・マミーを大きくすること、それだけのために、自分の心の声、身体の声を無視して、走り続けました。思い通りの結果が出せない自分を責め続けていました。
昼寝をしてしまう自分を責め、夜も起きて仕事していられない自分を責め、朝も早起きできない自分を責め、やるべきことができない自分を、だから結果が出せないんだ、と責め、、、。そんなことを続けていたら、あちこちが悲鳴を上げ始め・・・。このままではいけないと、自分の心と体に向き合ってみたら、思い出しました。
「そうだ、私はお母さんになりたかったんだ。」と。
「ママである、ただそれだけであなたは素晴らしい」
歌でつづったこのメッセージは私自身に向けたものでした。
世の中は、女性活躍推進だの、主婦の職場復帰応援だの、女性の起業ブームだの、なんだか「おかあさん」でいることがどんどん軽視され、社会に出てお金を稼がないと価値がないと思わされるような風潮があります。
もちろん人間にはそれぞれ特性がありますから、働くことが向いている人もいるし、今世思いっきり仕事をする、と決めて生まれてきた魂もあるでしょう。
そういう人たちにとっては、この風潮はプラスですし、能力があるのに女性だから管理職になれないという制度は不平等なので、もちろん良い面もあります。
ただ、もしもあなたが周りを見て、世間の風潮に流されて、「おかあさん」である自分に価値を見出せなくなって、「なにかしなくちゃ!」と駆り立てられるような気持ちになっているとしたら、「そんな必要はないですよ。」と私はメッセージを送りたい。
子どもを産むことは、男性にはできない。お乳は、お父さんには出せない。女性には女性の役割があり、女性だからやれることがある。それは差別ではなく、男女の役割の違い、区別なのです。(だから育児はすべて母親がやるべき、なんてことは言ってませんよ、念のため。)
母親として、家族が安心して暮らせる、居心地が良い家庭を作ること、それは素晴らしく重要な役割だと思うのです。
今私は、母親でありながら、1人の女性として、ていねいに毎日を過ごし、心穏やかに、美しく生きたい、と思っています。そんな私の目に飛び込んできた本。
「禅の言葉に学ぶ ていねいな暮らしと美しい人生」(朝日文庫)
あまりにもピッタリなタイトルで、「今買うでしょ。」笑
著者は曹洞宗徳雄山建功寺住職枡野俊明さん。これ以外にも何冊も出されています。
読み進めていたら、こんな内容がありました。
***以下引用***
水急不月流
みずきゅうにしてつきをながさず
(世間に流されない)
情報があふれている社会です。情報がたくさんあることは悪いことではありません。ただし、それらを鵜呑みにして流されてしまっては、自分自身を失うことにもなるのではないでしょうか?
「女性も仕事をするのが当たり前。子どもを産んでも職場復帰するのは当たり前。」
仕事を生きがいに感じている女性にとっては素晴らしい世の中になりました。しかしすべての女性がそうではありません。世間の波に乗り遅れまいとして必死で子どもを預けて仕事をする。帰りはいつも遅く、子どもは暗い保育園で待っている。かまってあげる時間もなかなか取れない。
子どもに寂しい思いをさせてまで、世間の波に乗る必要があるのでしょうか?それが自分にとっての幸せなのでしょうか?
私たちに必要なのは、もう一度立ち止まって、世間の波から離れたところで自分の幸せを考えてみることです。幸福感は一人一人違うものです。あなたのシアワセの波は、あなたにしか見えないのですから。
***引用ここまで***
新聞、ニュース、ネット上に流れている情報は、すべてが真実ではありません(ほとんど真実ではない。)発信側、発信者のエゴにまみれているものがほとんどです(注:すべてのエゴがよくないわけではありません。)
どうぞあなたの内側に意識を向けて、自分に問うてみて下さい。
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